一度引き受けた仕事の断り方をフリーランスは知っておこう!理由別文例を紹介

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仕事を一度引き受けたけれど、実際に蓋を開けてみると高度なスキルが求められる仕事だった。力不足で対応できない。

先方から再び仕事を依頼されたけど、前回、作業をどんどん追加されて割に合わないと思ったから次は断りたい。

条件のいい仕事のスカウトが来ているから、本当はそちらの仕事にシフトしたい。けれど、先方とは長い付き合いだから、話を切り出しづらい。

フリーランスで仕事を請けていると誰もが直面する問題ではないでしょうか。

断りたいけれど、断ると空気が重くなりそう。
嫌な思いをしなくないから、何かしらの不満があっても、結局は我慢して仕事を請けてしまう。


このような方もいるでしょう。

日本人って小さい頃から協調性を大切に、と教育されてきたから、全般的に断るのが苦手な人も多いのかもしれませんね。

ただ、フリーランスとして今後仕事を請けていくなら、採算が合わない仕事はどんどん断る事が大切です。

今回はフリーランスが一度引き受けた仕事を断るメリットや断る基準、コツ、理由別の具体的な断り方を一緒に確認していきましょう!

この記事を書いた人
おうちのひと
@Ouchino_Hito

職業:Webライター歴4年(活動休止中)/ブロガー

フリーランスのWebライターで経験したこと、学びを発信しています。

目次

フリーランスは一度引き受けた仕事を断ってもOK

仕事を一度引き受けてみたものの断りたい。
でも途中で断るってどうなの?我慢してやらなきゃいけないよね?と悩む事もありますね。

フリーランスは一度引き受けた仕事でも断ることはできます。

「でも契約書を交わした後だから難しいのでは?」そんな声も聞こえてきそうですね。

確かに、成果物を納品し契約が完了する請負型の業務委託契約においては、契約書にフリーランス側の中途解約権が認めた規定がない場合は一方的に断る事はできません。


ただ、依頼側が了承してくれれば、契約後であっても双方の合意があったという理由で中途解約は可能です。

契約をやめる方法として、いわゆる「合意解約」という方法があります。これは、契約当事者双方で自分たちがいったん締結した契約を解消する合意をする場合を意味するもので、契約自由の原則に基づくものといえます。

引用元:国民生活センター 第4回契約をやめるー無効、取り消し、解除


断るタイミングとしては作業に着手していない段階が望ましいです。
クライアントと日頃から良好な関係を築いていれば、認めてくれる可能性があります。

断ることを先延ばししてしまうと先方に迷惑をかけてしまいますので、一度断ると決めたらその旨を早めに伝えましょう。

そもそも、一度引き受けた仕事を途中で断りたいと思う時は、契約段階で仕事の詳細がはっきりとしない場合に起こります。

「当初の内容と話が違う!」っていう時ですね。

もちろん仕事の詳細をはっきり伝えずに「仕事をして欲しい」と依頼する側はズルいです。

ただ、仕事の内容をきちんと確認してから契約を結ばなかった側にも非はあります。

断る、断らない以前に、まずは契約段階で契約書の内容や仕事の詳細をしっかりと確認する事
十分に納得したうえで契約を結ぶ必要があります。

契約前のチェックポイントは以下の通り。

  • 何の仕事をするのか
  • スキルに見合った仕事内容か
  • どれくらいの工数が必要か
  • 納期はいつまでなのか
  • 報酬はいつ支払われるのか
  • 修正や訂正は何回まで必要か

これらを確認せずに安易に仕事を請けてしまうと、後々トラブルに発展してしまう可能性があるため、必ず確認しましょう。

また、契約書にある損害賠償の条項を見て、違約金は発生するかどうかも確認しておくといいです。

契約したにもかかわらず、正当な理由がなく成果物を納品されなかった場合、相手から違約金を請求される事もあります。

民法では口約束だけでも契約は成立するので、決して安請け合いはしないようにしましょう。

 お互いの意思表示が合致すると契約は成立します。

 原則として、口頭の約束でもよいとされています。

引用元:法務省 法教育リーフレット 契約について学ぼう 4 契約はいつ成立するんだろう?

先に引き受けた仕事を断るのはマナー違反

先に引き受けた仕事の後に、条件のいい仕事が舞い込んできた…

フリーランスとして働くと、こんなケースもあります。

このような時は先に引き受けた仕事を断ってでも、条件のいい仕事を引き受けたくなりますよね。


ただ引き受けた仕事は先約が優先です。
そういった損得勘定で前の仕事を断ることは、決してあってはなりません。

短期的にみると報酬が上がって得かもしれませんが、長期的にみると自分の信頼が失われるため結局は損をする羽目になります。


狭い業界だとクライアント同士、どこでどうつながっているかわかりません。

信頼を失う事で悪い噂が広まり、仕事が無くなるおそれもあります。

フリーランスが仕事を断るメリット

フリーランスが仕事を断るメリットには以下の通り。

  • スケジュールに余白ができる
  • 取引先を厳選できる

まずは断る事でスケジュールに余白ができる点です。
この余白の意味は大きいですよ。

たとえば、スケジュールギチギチの状態だと、別のよい条件の仕事が舞い込んだ時に「手が回らないから」と断らなければなりません。

仕事をしていると、いつどんな時にビジネスチャンスが訪れるかわかりません。

スケジュールに余白があると、今より条件のよい仕事や、自分が興味のある仕事の依頼があっても対応できますね。

また、断る事で取引先を厳選できるメリットもあります。

フリーランスをしていると、自分と相性のいい取引先もあれば、逆に相性の悪い取引先もあります。

「金払っているからこちらの要望なんでも聞け」と言わんばかりの態度をされる事もありますね…

人間は感情の生き物ですから、いくら報酬面が良くても気分が悪くなるような対応をされると、これ以上は付き合いきれないと感じてしまうことでしょう。

残念ながら、世の中には発注する側が上、仕事をもらう側は下という感じの態度を全面に出すクライアントもいます。

そんな依頼者の元で、嫌だ、嫌だと思いながら我慢して仕事を続けても、疲弊するだけです。

ムリな要求をされて働き詰めで病気になってしまっても、相手の会社は一切責任をとってくれませんよ。

せっかくなら、自分の労働力や時間は、自分にとって大切な相手に費やしたいもの。


まるで駒のように扱う依頼者の仕事を断る事で、自分にとって大切な相手の仕事だけに注力できるのです。

フリーランスが仕事を断る時の基準

フリーランスとして仕事を請けるにあたり、断る基準はきちんと設けておいた方がいいです。

具体的には

  • 当初の倍の工数がかかる
  • 最初に聞いていた単価よりも低い
  • 法律に触れていた
  • 求められる要求に対し自分のスキルが足りず、成果物の質が下がりそう
  • 仕事量に対して納期が短い
  • 何度も修正依頼が来て手離れが悪かった
  • かけた労力のわりに報酬が少ない
  • 聞いていない仕事をどんどん追加される
  • 担当者が高圧的だった
  • 友達価格でお願いされる等

自分のポリシーに反すると感じる仕事は、全力で断りましょう。

途中で断る事で着手していた分の報酬は、仕事が未完成、つまり契約の内容を守らなかったという理由で支払われない可能性は高いです。そこは勉強代だと思って諦めざるを得ないでしょう。

ただし、依頼者側に落ち度がある場合の中途解約では、今まで着手していた分の報酬を請求できますので、頭の片隅に入れておきましょう。

(2) 仕事の完成が不可能になった場合の報酬請求権
請負契約においては,仕事を完成させなければ請負人は報酬を請求することができないのが原則である。しかし,仕事の完成が不可能になった場合であっても,それについて注文者に帰責事由があるときは請負人は報酬を請求
することができると考えられているなど,上記の原則が貫徹されない場合があるとされている。

引用: 法務省 民法(債権関係)の改正に関する検討事項(12) 詳細版

一度引き受けた仕事の断り方のコツ

一度引き受けた仕事を断る時は以下の点に気をつけながら、言い回しを考えてみましょう。

  • 相手の名前をいう
  • 感謝の気持ちを伝える
  • クッション言葉を使う
  • 理由は具体的に伝える。
  • 断るのは相手が原因ではなく自分にあることを伝える

角が立たない仕事の断り方のコツを、5つご紹介します。

コツ1.相手の名前を伝える

まずは相手の名前を伝えます。

名前は、相手の心を開くための大切な呼びかけです。
〇〇さん、と最初に自分の名前を呼びかけられたら、誰でも悪い気はしませんよね。

コツ2.感謝の気持ちを伝える

つぎに感謝の気持ちを伝える事。

断りのメールを送る時も、最初に「このたびはご依頼いただき、ありがとうございます」と依頼してくれたことに対する感謝の言葉を伝えます。

またメールの締めくくりも同様です。
「申し訳ございません」と謝罪の言葉で終わるよりも、「お声をかけていただき、ありがとうございました」と伝えた方が、自分に対するポジティブなイメージが相手の記憶に残りやすいです。

コツ3.クッション言葉を添える


さらにクッション言葉も大切です。
断る事は相手の期待を裏切る行為ですので、言われた側は多少なりともガッカリしてしまうことでしょう。
相手を傷つけないためにも、角が立たない言い回しをする必要があります。

理由の前に次のクッション言葉を添えるといいです。

  • せっかくのご厚意なのですが…
  • 申し訳ございませんが…
  • ご期待に添うことはできませんが…
  • 残念ですが…

クッション言葉があるだけで、不思議と「断って申し訳ない…」という気持ちが相手にも伝わりますね。

コツ4.具体的な理由を用意する

それから具体的な理由を用意しましょう。
理由は具体的であればあるほど、相手にも納得してもらえます。

たとえば健康上の理由で断るなら、口頭で伝えるよりも、医師からの診断書を書いてもらって提出した方が信憑性もありますよね。

そのような感じが具体的な理由です。

具体的な理由は嘘ではなく本当の事が望ましいです。

もちろん自分が不利益を被る依頼であれば何としてでも断らなければならないので、その場合は嘘も方便でいいでしょう。

ただ、今後どこかで一緒に仕事をする可能性もないわけではありません。
その時に断った理由が嘘だったと相手に知られていたら、自分が気まずい思いをするだけです。
相手と今後もいい関係を続けていこうと考えるなら、正直な理由を伝えた方がいいです。

コツ5.自分都合の理由で断る

そして断る時は相手のせいではなく、あくまでも自分の都合だとアピールする事。


極端な例ですが「仕事の報酬が安いです」だけでは、言われた相手も「自分の会社がケチつけられた」と嫌な気持ちになるのは、想像がつきますよね。


このような場合も「このたびご提示いただいた料金でお仕事を請けますと、若干、生活の不安があります」と自分の事情を伝えます。

先方も「それなら仕方ない」と納得してくれるでしょう。

フリーランスの一度引き受けた仕事の断り方!理由別にチェック

フリーランスで一度引き受けた仕事を断りたい理由は、本当にいろいろですよね。

ここでは

  • 割に合わない!
  • スケジュールがきつい!
  • スキル不足!

3つの理由の断り方をご紹介します。

断るのが苦手なフリーランスの方は、この章の断り文句をぜひ参考にしていただけると幸いです。

割に合わない!

まずは仕事量に対して、報酬が安い仕事の断り方を確認していきましょう。

このたびはお仕事をご依頼いただき、誠にありがとうございます。

ご依頼いただきました〇〇ですが、あいにく報酬面の条件に合いませんでしたので、今回は辞退いたします。

ご期待に添うことができずに申し訳ございませんが、ご了承をお願いいたします。

お声を掛けていただきまして、どうもありがとうございました。

断る前に一度、単価交渉をしたいという場合は

他の取引先様とは単価◯円で仕事を請けておりまして、できるだけ公平性を保ちたいと思っております。

つきましては単価◯円でご検討いただく事は可能でしょうか?

と伝えてみるのもいいです。

この料金だったらここまで、と作業を線引きしたい場合は以下のような交渉も可能です。

ご提示していただいた料金だと、〇〇までの作業でしたら対応できますが、いかがでしょうか。

依頼者がどうしてもあなたに引き受けてもらいたいという場合は、交渉が成立する可能性もあります。

割に合わない仕事については、よろしければ以下の記事をお読みになってください。

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スケジュールがきつい!

納期が短い、他の依頼が入っているなど、スケジュールがきつい事もありますよね。
そのような時の断り文句を確認していきましょう。

このたびはご依頼いただき、誠にありがとうございます。

ただご依頼いただいたお仕事の◯日から◯日の期間は、あいにく別の仕事で予定が埋まっておりましたので、今回はご遠慮させていただきます。

◯日以降でしたら対応できたのですが、非常に残念です。


〇〇様からご依頼いただけたことを大変うれしく思います。

またの機会がございましたら、どうぞよろしくお願いいたします。

スキル不足!

一度仕事を引き受けたものの、実際は専門的な知識が必要で、今の自分では対応できそうにない、スキル不足だった、という場合の断り方も確認しましょう。

このたびはお仕事のご依頼をいただき、誠にありがとうございます。

ご依頼いただいたお仕事の内容を拝見した所、知見のない分野だったため、〇〇様の満足のいく成果物をお渡しできないと感じました。

このままお引き受けしますと、〇〇様にご迷惑をかけてしまうおそれもありますので、今回お仕事をお受けするのはご遠慮させていただきます。

私は〇〇が得意分野ですので、〇〇に関するご依頼でしたら、〇〇様のお力になれるかと思います。
そのようなお仕事が今後ありましたら、ぜひ私にご相談くださいませ。

今回は〇〇様のお力になれず非常に残念ですが、お声がけいただき感謝しております。


今後ともよろしくお願いいたします。

一度引き受けた仕事の断り方をフリーランスは知っておくべき

一度引き受けた仕事を契約後に断る事は難しいですが、相手からのOKをもらえれば契約解除もできますので勇気を出して伝えてみてくださいね。

契約によっては違約金が発生する場合もありますので、契約書はよく確認しておくことです。


断る時は相手を不快な気持ちにさせないよう配慮しながら、早めに断りましょう。

フリーランスは自分の本当にやりたい仕事をする事で自身の価値が高まります。

違和感を覚える仕事はどんどん断り、自分にとって重要な仕事へとシフトしていきましょう!

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仕事を断るときのメール文が思いつかないときは、AIライティングツールに頼るのも一つの方法です。
AIが作成する仕事の断り方の文章は、以下の記事を参考にしてください。

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